和歌山市文化表彰に及川眠子さんら

 和歌山市の文化発展に功績のある個人・団体に贈られる平成24年度市文化表彰の受賞者が決まった。 「文化賞」 に市出身の作詞家・及川眠子(ねこ)さん(52)=東京都=、 「文化功労賞」 に社団法人和歌山青年会議所 (大城規史理事長)=西汀丁=、 「文化奨励賞」 に洋画家の土井久幸さん(36)=湊通丁=、 水軒の浜に松を植える会(豊田善之会長)=松ケ丘=の計2人と2団体が選ばれた。

 市文化表彰は昭和57年度から実施し、 本年度で31回目。 10月に市文化賞選考委員会から大橋建一市長に推薦があり、 検討の結果、 各賞の受賞者を決定した。

 及川さんは、 アーティストへの詞の提供の他、 アニメや映画の主題歌などの作詞も手掛け、 多くのヒット曲を生んだ。 藤戸台小学校歌の作詞、 紀の国わかやま国体イメージソングの審査員など、 地元和歌山での活動も積極的に行っている。

 和歌山青年会議所は、 国際交流や青少年の育成事業の企画・運営の他、 地域の文化・芸術の振興を目的に 「アゼリア賞」 を創設し、 表彰を実施。 東日本大震災や紀伊半島大水害などの支援もいち早く行うなど、 幅広い活動を進めている。

 土井さんは、 モノクロームの重厚で緊張感のある油絵で、 関西や全国の公募展で受賞を重ね、 高い評価を受ける。 作品の制作と洋画の指導の他、 個展の開催やグループ展の企画など、 誰もが絵画を楽しめるよう意欲的に活動している。

 水軒の浜に松を植える会は、 昔の美しい水軒の浜を後世に残そうと平成20年に結成。 清掃や松の植樹活動、 遊歩道や多目的広場の設置などを地元中学校などと共に進めており、 史跡 「水軒堤防」 の保護と活用にも精力的に取り組んでいる。

 受賞者には表彰状と徽章(団体には盾)が贈られ、 さらに副賞として文化賞には30万円、 他の2賞には20万円の賞金が用意される。 表彰式は来年1月22日、 和歌の浦アート・キューブで行われる。