2009年02月14日

00.社会

サービスプロバイダーのサイプレスが4月から次世代規格に対応

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「地域の産業発展に貢献したい」 と意気込む田添社長(中央)とスタッフ

県内に展開する和歌山のインターネットサービスプロバイダー・(株)サイプレス (海南市南赤坂、 田添浩之社長) は、 インターネット基幹技術の次世代規格、 IPv6 (インターネットプロトコル・バージョン6) に4月から正式対応する計画を発表した。 これは県内プロバイダーとして初の取り組みとなり、 全国の地域プロバイダーの中でも正式対応はまだ珍しい。

インターネットに接続するコンピューターにはすべてに個別の番号 「IPアドレス」 が割り振られ管理されている。 現在主流のIPv4は32ビットで、 約43億個のIPアドレスで管理されているが、 世界的にインターネットの利用が拡大するにつれ近い将来IPアドレスが不足する可能性が明らかになり、 次世代のIPv6への移行が急がれている。 アドレスが128ビットとなるIPv6では、 利用可能なアドレスがIPv4の4乗(43億×43億×43億×43億)という天文学的な数にまで増加する。
セキュリティーが強化されている点やマルチキャスト、 モバイルIPにも対応した規格であるなどIPv6移行のメリットは大きいが、 移行および維持コストが高いことなどから、 全国的に地域プロバイダーの対応は遅れているのが現実。 IPv4は早ければ2年後の2011年初頭にも枯渇すると予想されており、 スムーズな移行には事業者側がいち早くIPv6環境を整備することが必要といわれている。
同社では、 昨年12月にバックボーンであるIIJへの接続容量を県内最大の1ギガビット/秒 (1000メガビット/秒) に増速し準備を進めてきた。 IPv6正式対応により全国的にも珍しい地方からの最新インターネット接続環境を実現する。
同社は昨年8月、 関西ブロードバンド(株)からMBO (経営陣による買収) により和歌山の地域プロバイダーとして独立した。 田添社長は 「独立後の第一歩として取り組んできた事業。 首都圏に引けをとらない大容量&IPv6環境で 「通信」 における社会基盤を率先して整え、 地元の産業基盤を押し上げることこそ、 和歌山のプロバイダーとしての使命」 と話している。 今後はIPv6のさらなる普及に向けた取り組みも計画中という。



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