2009年03月13日

00.社会

農総研の及川さんがA‐1GP特別賞

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「生産者がもうかり、 流通、 消費者が喜ぶ農業を」 と及川さん (ゴトウ本店駅前店の 「めっけもん広場 ええもんマート」 で)

農業者のサポートや都市部スーパー内での直売所運営などを業務とする(株)農業総合研究所 (和歌山市西汀丁) の及川智正代表 (34) が、 このほど東京で開かれた農業のビジネスプラン日本一を決める 「A - 1グランプリ」 で特別賞を受賞した。 現在同社が取り組んでいる県内などの生産者と都会の消費者をつなぐ活動を拡大し、 全国の生産者と都会とをつなぐ構想でプレゼンし、 審査員の心をつかんだ。 及川さんは 「グランプリを取れなくて残念ですが、 他の参加者から学ぶことも多く、 勉強になることはたくさんあった」 と話している。

「A - 1」 は農業経営の雑誌社が主催し、 ことし初の開催。 農業関係の経営者が自らビジネスプランを発表して投資家や産業界の支援者と出会い、 顧客本位の農業事業を実現する機会を作ることなどを目的としている。 今回は全国から160件ほどの問い合わせがあり、 22人が参加。 さらに企画書などの審査でふるいにかけられ最終8人が「決勝ラウンド」に残った。
及川さんは決勝の舞台でトップバッターでプレゼン。 「農業を持続的に発展させること」 を目的に、 東京のスーパー内に生産者が誰でも出荷可能な直売所を開設し、 生産者は従来以上の収入を、 消費者には都会の真ん中にいながら新鮮な農産物を安価で買えるシステムの構築を訴え、 高評価を得た。
及川さんは東京農業大学を卒業後、 半導体関連の商社に入社、 退職後結婚を機に妻の彩加さん (34) の実家のある美浜町に移り住んだ。 そこで専業農家に転身し、 キュウリの行商などをしながら、 生産者側の感じ方を実感。 その後、 大阪で高級八百屋を営み、 野菜ソムリエの普及などを目的とした 「日本ベジタブル&フルーツマイスター」 協会グループ会社の関西支社長も務めた。
約1年半前に現在の 「農業総研」 を起業し、 紀北筋を中心に、 県外も合わせて約500軒の農家と契約。 八百屋も経営した経験から 「野菜を売るには野菜だけではアウト。 魚介や鮮肉があって初めて成り立つ」 との考えのもと、 市内のスーパー 「ゴトウ本店」 内に 「めっけもん広場 ええもんマート」 としてインショップ型の直売所を運営。 多くの直売所が生産者の売り上げから一定の割合を差し引いて収益を得ている中、 直売所が店内にあることで集客できるという理念で、 生産者からは手数料を取らずにスーパー側から、 いわばコンサル料的な収入を得るという独自のフィーシステムを展開している。



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