振り込め詐欺には「だまされませんべい」

相次ぐ振り込め詐欺を食い止めようと和歌山西署は、 高齢者の集まりなどで、 和歌浦名物の 「和歌浦せんべい」 にシールを張った 「だまされませんべい」 を配って、 印象付ける広報活動を行っている。 同署生活安全企画課はこれまでにも、 印鑑ケースやエコバッグなど独自の啓発グッズを作成したり、 弁当屋とコラボして弁当に啓発チラシを折り込むなど、 独自のアイデアで振り込め詐欺防止対策に取り組んできた。

同課の田中健次課長が、 手にとって喜んでもらえるようにと、 お菓子を啓発に利用することを考案。 「撲滅振り込め詐欺」 など10種類のラベルを作り、 和歌山市和歌浦南の老舗 「鷹屋」 が製造する和歌浦せんべいの袋に張りつけた。 せんべいは1袋に4枚入っており、 「振り込め詐欺をおしまい (お4枚) にする」 という意味もあるという。
同署では住民ボランティア団体を巻き込んだ活動で、 より広報効果を高めようと、 せんべいの代金は地域安全推進委員会西支部から協力を得た。
高齢者の会合などでも 「お菓子をもらうのは珍しい」 と関心を示す人が多いという。
同署は、 定額給付金をかたった詐欺を抑止しようと、 市の施設である和歌山城内の物産店で販売している和歌浦せんべいにもラベルを張るよう依頼している。
今回の 「だまされませんべい」 は第1弾で、 せんべい自体に振り込め詐欺防止を訴えた焼き印を押す第2弾も企画中。
田中課長は 「知識のある人がない人をだまして金を取ろうとする風潮の中、 卑劣な集団は弱いところばかり突いてくる。 被害を拡大させないよう、 振り込め詐欺の撲滅を目指したい」 と話している。