2009年06月27日

00.社会

小学校でお母さんたちが読み聞かせ

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読みきかせに夢中の子どもたち

オープンスペースの図書室で、子どもたちが優しい語り口で話される物語に聴き入っている。読んでいるのは児童の母親。和歌山市立今福小学校(三木佐文校長)で、保護者らでつくる「図書室ボランティア」がスタートした。昼休憩に学校を訪れ、絵本の読みきかせだけでなく、本の整理や修理などをしている。働く女性が多くなった今、三木校長は「お母さんの声で聞かせてあげる意味は大きい。子どもたちの豊かな心を育てられれば」と話している。

「子どもたちの情操を養うために何が必要か。 団体の人たちによる読みきかせは一斉。 もっと自然体で家庭に近い状態で読書を取り入れたい」。 春に同校の校長として赴任した三木校長にはそんな思いがあった。
ことし、 在校児童の保護者で、 元教え子の前田智美さん (44) と再会、 教育活動に熱心な前田さんの賛同を得て 「母親による読み聞かせ」 を立ち上げることを決めた。 募集で集まった13人のボランティアの半数は、 パートなど仕事を持つ主婦。 中には児童の祖母もいる。 活動は子どもたちの昼休憩に合わせ午後零時45分からの1時間で、 週に1、 2回。 約一カ月ほど前から予定を組み、 メンバーは都合のよい日に参加し、 毎回4、 5人が担当している。
一つの物語を読み終わると 「もっと読んで」 と子どもたちが次々に本を持ってくる。 「次はいつ来るの?」 と心待ちにする子も多いという。 人と接するのが苦手な児童が 「これ読んで」 とせがむようになったりと、 家庭でできない部分を補う役割もできてきた。
前田さんは 「大きくなって悩んだとき、 幼いころ読んだ本の中にヒントがあったりする。 1冊でも多く、 違う本を読んでみようという気持ちで良書に親しんでほしい」 と話している。



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