スマホで友ヶ島をガイド 28日~運用開始
和歌山県和歌山市加太沖にある無人島、友ヶ島の観光を多くの人に楽しんでもらいたいと、島への定期船を運航する友ヶ島汽船㈱(同市加太)は28日から、スマートフォンを活用し、島内の地図や名所の紹介が見られるサービス「友ヶQ(ともがキュー)」をスタートする。GPS機能を使って島内を巡りながら謎解きゲームを楽しむこともでき、同社は「初めて訪れる人だけでなく、リピーターも増えてほしい」と期待している。
明治時代に要塞として造られた砲台跡の他、弾薬庫や軍宿舎などレンガ造りの趣きある施設跡が残る友ヶ島。豊かな自然にも恵まれ、ハイキングや磯遊びも楽しめる。近年は、人気アニメ映画「天空の城ラピュタ」に風景が似ているとネット上で話題になり、一時低迷していた観光客数は近年、年間6万人以上に回復した。
だが、島内にはほとんど地図がなく、「各施設の位置が分かりにくい」「自分が今どこにいるのか分からない」といった不便を訴える声が上がっていた。
同社が制作した「友ヶQ」は、専用ページにアクセスすれば利用できる。「友ヶ島灯台」や「池尻浜」など島内の名所26カ所の観光スポットの位置と案内説明が見られる他、GPS機能を使って現在地を確認したり、地図を見ながら各スポットを訪ね歩いたりすることができる。
ゲームは、指定された場所に足を運べば問題を見ることができる仕組み。歩き回る距離や時間に応じて3コースを用意しており、解答するスピードを競う。12月末までの2カ月に一度、各コース上位3人に旅行券や同社の乗船券などが贈られる。
島へは加太港から約20分。運賃は大人往復2000円、子ども同1000円。同社ホームページで運行状況を随時掲載している。問い合わせは同社(℡073・459・1333)。