県民と笑顔でご交流 秋篠宮ご夫妻

第35回全国「みどりの愛護」のつどいにご出席の秋篠宮ご夫妻は、前日の5月31日に熊野白浜リゾート空港から和歌山県内入りし、県立南紀はまゆう支援学校(上富田町)や稲むらの火の館(広川町)、広村堤防(同)などを視察した後、夜にはホテルアバローム紀の国で開催記念レセプションに臨まれた。

 

広村堤防を視察し、活動の説明をした小中学生と言葉を交わす秋篠宮ご夫妻(代表撮影)

 

同日午後、稲むらの火の館に到着されたご夫妻は、沿道に集まった人や同町立広川なかよしこども園の園児ら約40人の出迎えに笑顔で応じられた。園児の目線に合わせながらグーやパーでタッチを交わし、にこやかに会話された。

秋篠宮さまは「何組ですか。私は小さい時さくら組だったんだよ」と話され、園児らは「うめ組です。梅干しおいしいよ」と答えた。秋篠宮さまは「南高梅おいしいよね」と笑顔で応じられ、園児らは「ミカンもおいしいよ。食べてね」と話した。

ご夫妻は、同館で江戸時代の安政南海地震(1854年)の際に稲わらに火をつけ、人々を高台へと導いた濱口梧陵に関する展示や、被害を受けた同町が復興した様子が描かれた絵をご覧になった。

 

稲むらの火の館で、園児らの歓迎に笑顔の秋篠宮ご夫妻

 

その後、梧陵が私財を投じて築いた広村堤防へ移動され、同館の﨑山光一館長の案内で堤防をご視察。地元小、中学生から堤防の清掃活動や避難訓練について話を聞かれた。

梧陵の功績を学び、歴史や防災の知識を身に付ける「ごりょう語り部ジュニア」のメンバーで、広小学校6年の沼道夏希さん(11)と成相和華さん(11)は、語り部ジュニアの活動などをパネルで説明。年間5回、卒業までに30回の避難訓練を重ねること、時には休憩時間中や列車での緊急停止を想定した訓練を行っていることなどを話した。

秋篠宮さまは「どういうきっかけで入ったの」と尋ねられ、沼道さんは「友人が入っていて私も入ってみたいと思いました」と答えた。秋篠宮さまは「電車での訓練は実践的ですね」と感想を述べられ、「避難訓練は予告なしでもするのですか」などと質問された。

レセプションでは、会場が盛大な拍手に包まれる中、岸本周平知事の先導で秋篠宮ご夫妻が到着し、歓迎する出席者に笑顔で会釈をしながら入場された。

岸本知事はあいさつで、同日の訪問先でのご夫妻の様子を紹介。南紀はまゆう支援学校では手話を交えた生徒の校歌を聴き、懇談されるなど、子どもたちをはじめ多くの県民と交流の時間を持たれたことに感謝した。

尾花正啓和歌山市長は、「みどりの愛護」のつどいの会場であり、紀州材をふんだんに使った和歌山城ホール、緑豊かな都市公園である和歌山城公園などを紹介し、全国からの出席者を歓迎。来賓の斉藤鉄夫国土交通大臣は「緑を愛する活動の輪がますます広がっていくことを大いに期待している」と祝辞を述べた。

濱口太史県議会議長の発声で乾杯した後、秋篠宮ご夫妻は、第35回「みどりの愛護」功労者国土交通大臣表彰を受賞したNPO法人花つぼみ(田辺市)の古守一晶理事長らと和やかに懇談された。

 

レセプションで古守さん㊨と笑顔で懇談する秋篠宮ご夫妻

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