安心の生活へ日本語教室 県が外国人向け教室

全国的に外国人労働者の受け入れが加速する中、和歌山県は外国人が地域や職場で安心して生活できるための支援の一環として、日本語学校などと連携し、会話を中心に生活に必要な日本語を学ぶ「県せいかつにほんご教室」(愛称=けんにち)を本年度から新たに開始した。言葉の壁を小さくし、仲間として和歌山で共に働く外国人の定着などを後押しする。

「けんにち」は県内在住の18歳以上の外国人を対象に、対面とオンラインで実施。対面教室は10日~9月25日の全11回を予定し、入門と初級クラスを和歌山YMCA国際福祉専門学校(和歌山市太田)、中級クラスを和歌山グローバルビジネスカレッジ(同市駿河町)で開く。オンライン教室は申し込み状況を見て日時を設定する。

さらに、企業内で日本語教室を開く県内事業者も募集。オーダーカーテンなどを手掛ける㈱インテリックス(同市里)が、第1号として6月30日から教室を始めている。

同社は2008年から外国人を積極的に採用し、現在はベトナムを中心に23人を雇用している。

教室には他の事業所も含め30人が参加。参加者は名前や出身国、好きな食べ物などの自己紹介、数字や時間の伝え方などを学んだ。

同社の木村明人代表取締役は、労働力不足の解消には外国人材の受け入れが必須だとし、「この会社で働いて良かったと思ってもらいたい。受け入れ企業として県の取り組みはありがたい」と話し、参加したグエン・ティ・ハンさん(41)、グエン・ティ・ホアさん(31)は「教室は面白くて楽しい。難しい日本語で困ることもあり、勉強したい」と喜んだ。

教室の問い合わせは県国際交流センター(℡073・435・5240)。

 

自己紹介カードを講師に見せる受講者

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