初の「サイクルトレイン」運行 JR和歌山線
自転車を解体せずに持ち込める電車 「サイクルトレイン」 がこのほど、 JR和歌山線で初めて運行され、 県内外から集まった214人が同電車を使ったサイクリングを満喫した。 紀の川市西三谷の近畿大学生物理工学部で開かれた 「バイコロジーシンポジウム2011in紀の川」 (同実行委主催) の一環。
シンポジウムは、 環境や人に優しい自転車をもっと安心して活用できる社会づくりを目指す 「バイコロジー運動」 に寄与することが目的。 サイクルトレインを使ったサイクリングは、 「水ときらめき紀の川館」 (和歌山市) と紀の川市打田体育館をスタート地点に、青洲の里や九度山を走る2コース(40㌔と25㌔)が用意された。
25㌔のコースには53人がエントリーし、 同体育館を出発して粉河駅から特別列車で高野口駅まで移動。 車内ではそれぞれ自慢の自転車をゴムチューブで固定し、 50分間の電車の旅を楽しんだ。 同駅からは再び自転車に乗り、 九度山、 青洲の里を通って同体育館まで走らせた。
この日はサイクルトレインを使った2コースを含め、 全6コース (25~100㌔) でサイクリングが行われ、 タンデム体験と合わせて280人が参加した。
サイクリング歴5年という岩出市荊本の自営業、上横手俊彦さん (42)は 「地域の皆さんと新しいことができて楽しかったです。 海外のように、 自転車で自由に行き来できる社会に早くなってほしいですね」 と笑顔で話していた。
またシンポジウムでは、 県内の自然や文化遺産を生かしたサイクリングを楽しめるまちづくりなどをテーマにした議論や講演があった。