熊野牛の販路拡大へ シェフら招き試食会

 県特産の高級和牛 「熊野牛」 の販路拡大を図ろうと、 飲食店や販売店でつくる県熊野牛ブランド化推進協議会(楠本哲嗣会長)は7日、 和歌山市片岡町のフランス料理専門店 「JOY味村」 (味村正弘オーナーシェフ)で初の 「熊野牛を使った料理の試食会」 を開き、 県内外のレストランシェフや流通関係者ら約60人が参加した。

 熊野牛は県南部で昔から農耕用の労働力として飼われていた和牛で、 約20年前に品種改良してブランド化。 平成16年に 「熊野牛認定委員会」 による熊野牛認定制度が始まった。 現在、 年間約400頭が県内外に出荷されている。

 試食会では、 「熊野牛内ヒラ肉の赤ワイン漬け」 「熊野牛のスネ肉で摂ったオニオングラタン」 「熊野牛フィレ肉のステーキ・バジル風味」 の3品を試食。 参加者はきめ細やかな霜降り肉に舌鼓を打っていた。

 県調理師会の前田洋三会長(63)は 「熊野牛のレベルがとても高くなっている。 松阪牛や丹波牛に負けないくらいのおいしさを感じた」 と笑顔。

 楠本会長(58)は 「料理関係者などにも協力してもらい、 広めてもらうことで飼育農家の励みにもなる。 今後は一般の人にも参加してもらえる試食会も開いていきたい」 と話している。