和歌山社会経済研究所が30周年記念講演会
県内唯一のシンクタンク、 和歌山社会経済研究所 (林宏理事長) の創立30周年記念講演会が10日、 和歌山市七番丁のモンティグレ (ダイワロイネットホテル和歌山) で開かれ、 行政や経済団体、 大学関係者ら約240人が参加。 千葉商科大学の島田晴雄学長が 「日本経済の展望と和歌山県の将来 可能性と課題」 をテーマに講演した。
島田学長は 「日本は長期デフレが続いて衰退状態だ。 次のモデルを示さないとデフレから逃れられない」、 さらに 「日本の人口が減少する中、 日本経済全体も小さくなっていく」 と指摘。
このままだと今後、 世界は日本に投資しない状況になるとし、 「世界は中小企業のノウハウを求めている。 日本の技術と知識の見える化を行い、 世界に出ていくことが重要。 問題の解決策を与える国になっていかないといけない」 と述べた。
また、 記念事業の一環として 「何ができるか、 何をすべきか ~明日の和歌山のために~」 をテーマに募集した懸賞論文の表彰式も行われた。
50点の応募の中から、 同市の小学校教諭、 成戸秀和さんと、 会社員、 黒川久生さんが優秀賞を受賞。 林理事長から表彰状が贈られた。 今回、 最優秀賞の該当者はなく、 賞金50万円は台風12号の義援金として、 林理事長から仁坂吉伸知事に手渡された。
同研究所は、 昭和56年の設立以来、 「魅力と活力あふれたわかやま」 づくりを進めようと、 地域に密着した課題の解決に取り組み、 県の発展のために各方面への提言や情報発信などの活動を行っている。