「脱引きこもり」の短編ムービー作成
働くことに不安のある若者や保護者の自立を支援する 「若者サポートステーションわかやま」 (通称サポステ、 和歌山市本町、 山際和幸所長) は、 引きこもりの若者が、 市内の自立支援機関の連携の下で就労への意欲を持つまでを描いた短編ムービー 「はじめの一歩を踏み出すために」 (約25分) を作成。 対象となる若者や保護者に、 関係機関が連携しながら支援していることを知ってもらうのが目的。 オリジナルのシナリオを作成し、 各機関のスタッフが出演し、 撮影まで務めた。 2月に開かれるサポステ主催の講演会で披露される。
サポステは平成20年6月にオープン。 15歳から40歳までの男女や、 その保護者から、 働くことについての相談を年間約3000件受けている。
昨年6月、 関係機関が集まる定例ミーティングで、 同講演会の催しの内容について話し合っていたところ、 「映像を作ってそれぞれの機関を紹介して連携の重要性をアピールしては」 と提案があった。 同機関は、 関係機関である 「若者相談窓口WithYou」 「ジョブカフェ」 「ジョブサロンすてっぷ・ぽーと」 に協力を依頼。 約2カ月かけてシナリオを作り、 家庭用のデジタルビデオカメラを使って、 関係者の自宅などを借りて撮影した。 演技経験のない各機関の関係者が体当たりで挑んだ。
主人公は25歳の引きこもりの男性。 両親が男性の将来について話し合っているところから物語が始まる。 サポステの訪問支援員が根気強く主人公宅に通うことで、 主人公が市内の自立支援機関に足を運ぶようになり、 就職への意欲を見せるまでを描いた。
同ムービーは、 2月4日午後1時20分から複合商業施設フォルテワジマ (同市本町) で開く 「若者自立支援講演会」 で披露する。 その他、 同ムービーのDVDを約200枚制作し、 全国の関係機関などに配る予定。
出演し、 撮影も担当した、 サポステ支援員の田中康之さん (25) は 「それぞれの機関の実在するスタッフも出ているので、 雰囲気が分かるのでは。 働くことで悩んでいる方はたくさんいるので、 一人で悩まないでほしい。 『一歩を踏み出すために一緒に考えていきましょう』 というメッセージが伝われば」 と話している。