「電子黒板」使って初授業 城東中

 ICT(情報通信技術)機器を利用した授業改善の研究に取り組む、和歌山市美園町の市立城東中学校(生徒283人、鈴木達也校長)は27日、電子黒板を使った英語や理科などの授業を初めて行った。総務省「フューチャースクール推進事業」と文科省「学びのイノベーション事業」の一環で、全国で8中学校と2特別支援学校が委託されている。平成25年度までの3年間。

 同校では先週、全普通教室10室と特別教室11室に電子黒板を配備。今後、全生徒に一人1個ずつ、タブレットPCも配布される。デジタル教材やインターネットを使った授業を展開していく。

 この日、1年3組の英語の少人数学級(14人)では、植西仁美教諭が電子黒板を使って、英単語などを学ぶ授業を行った。生徒らは、黒板に映し出された「dear」などの文字を見ながら、黒板から流れる音声に続いて発音。また、「親愛なる…(様)」の文字を見て、意味する英単語を思い出して発声するなど、いつもと違う授業に生徒らは楽しそうに取り組んだ。

 また総務省情報通信利用促進課の菊池泰幸主任、文科省情報政策室の伊藤賢室長、大江嘉幸市教育長をはじめ、大学教授ら約10人が訪れ、ICT機器の設置状況や授業などを視察した。

 授業を受けた山崎杏那さん(13)は「電子黒板は見やすくてきれい。授業にも集中できた。タブレットを使った授業も楽しみ」と笑顔で話していた。