初めて葛城山で訓練 春季火災予防運動
春季全国火災予防運動 (1~7日) の一環で、 那賀消防組合消防本部 (田中照巳消防長) と紀の川市那賀消防団 (佐古富男団長) は11日、 まだ少し雪の残る同市切畑の葛城山で初めて、 林野火災を想定した訓練を行った。 同山での訓練は平成18、 19年にも計画されたが、 雪のため実現していなかった。
合わせて106人、 車両13台が参加。 葛城山にある売店の南西側から出火し、 強風にあおられて延焼拡大、 山頂付近に飛び火して大規模な林野火災に発展したという想定で行った。
今回は林野火災の訓練としては初めて合同指揮本部を設置した。 消防団が車で飛び火の状況を偵察して指揮本部に伝達。 消防隊員は指揮本部の指示を受けて速やかに資機材を撤収し、 消火場所を移動する 「転戦」 という難度の高い戦法に取り組んだ。
最後に、 この日で発生から1年を迎えた東日本大震災の犠牲者に黙とうをささげた。 田中消防長は 「迅速かつ的確な連携で、 鎮火までスムーズだった」 と講評。 中村愼司市長、 西川泰弘市議会議長、 松浦一郎切畑区長も駆け付けて職団員の労をねぎらった。
同組合によると、 管内では過去5年間、 林野火災は発生していない。 平成22年中は全国で1392件発生。 うち県は15件 (損害額約1100万円) で全国平均を下回っているという。