震災がれき受け入れを 和歌山市議会が議決
和歌山市議会は22日、 東日本大震災の被災地のがれきを市が受け入れるよう求める決議を全会一致で可決した。 これを受けて大橋建一市長は 「最終処分場や放射能の基準などの諸問題が解決され次第、 市民の皆さんの安全・安心を第一に考えて、 受け入れが可能かどうか検討したい」 とのコメントを出した。
決議では、 「科学的な知見」 による放射能の影響の検証や放射線量測定の体制整備、 受け入れるのは 「市が処理している通常の廃棄物と判断されるもの」 と条件を付けている。
同市の一般廃棄物は、 青岸エネルギーセンター、 青岸クリーンセンターで焼却し、 灰の最終処分は、 大阪湾広域臨海環境整備センター(フェニックス)で行っている。 大橋市長はコメントで、 フェニックスへの災害がれきの焼却灰の受け入れは 「現時点ではできる状態ではない」 との見解を示した。
がれき受け入れに反対する市民らは、 同日までに市議会に対して26件の陳情書や要望書を提出。 がれきの危険性に関する勉強会を開くなどしてきた。
決議の可決を受けて市民グループ 「和歌山がれき問題を考える有志のつどい」 の松浦攸吉さん(70)=同市西庄=は 「被災地に放射能に汚染されていないがれきはないはず。 安全に暮らせる和歌山を子どもたちに残したい。 今後の市の動きに注意したい」 と話していた。