「水力発電建設を」 紀美野で県政報告会
知事が県内各地を回り住民の生の声を聞く 「県行政報告会」 が23日、 紀美野町下佐々の総合福祉センターで開かれ、 寺本光嘉町長をはじめ、 住民ら380人が参加した。 仁坂吉伸知事からは来年度の政策の基本的な考え方、 節電計画、 台風12号被害からの復旧復興の状況などが報告された。
県行政の重点施策や地域の課題などを話題に取り上げ、 知事が直接住民と意見交換する場。 平成21年7月以来各地で開いている。
質疑応答では、 町民が、 平成16年の新潟県中越地震の際に水道のライフラインが甚大な被害を受けた新潟県の旧山古志村の例を紹介しながら、 「山の水流を生かした水力発電を建設してもらえるよう国にお願いしてほしい」 と要望。 仁坂知事はみなべ町で小規模な「小水力発電」の計画が進んでいることなどを紹介し、 「大きなダムも含め、 水力発電などの建設を国に要望していきたい」と前向きな答弁をした。
また、 町議会の加納国孝議長 (76) が、 生石高原への広い道路の建設を要望。 加納議長は 「生石高原は100年たっても変わらない。 バスが通れるような道を造ってほしい」 と要望した。 仁坂知事は 「すいすいと通れるような2車線は難しいが、 1・5車線ならできそう。 町と相談していきたい」 と回答した。
また、 台風12号被害について、 本年度は短期対策として、 住宅の提供や再建支援、 災害義援金の早期配分など行ってきたことを報告。 来年度に完了する中期対策として、 道路や河川などの公共土木施設等を95%本格復旧させ、 世界遺産や文化財などの教育関連施設を完全復旧させることなどを紹介した。 また、 25年度以降に取り組む長期対策として、 災害に強い幹線道路ネットワークの整備、 水害や土砂などの予防対策を図っていくことを紹介した。
他にも観光面ではガイドブックや観光案内板を充実させ、 外国人の受け入れを強化すること、 農林水産業面ではオリジナル品種の開発や鳥獣害対策の強化などを紹介した。