EPA看護師候補生が勉強中 済生会病院

 経済連携協定(EPA)に基づいて厚生労働省がインドネシアから受け入れた看護師候補生2人が、 済生会和歌山病院(和歌山市十二番丁、 松﨑交作院長)で日本の看護師資格を取得するため日々、 仕事と勉強に励んでいる。 在日期間は昨年7月から3年。 同院の支援を受けながら来年の国家試験合格を目指す。 同院での候補生の受け入れは初めて。

 同院が受け入れた候補生は、 シアニパル・メイラニ・ジョイスさん(28)とダマニク・エスタウリナさん(同)。 語学研修を経て、 ことし1月から同院で勤務している。 2人はインドネシアの病院での3年から5年の看護師経験を持ち、 日本文化への興味や、 新しいことにチャレンジしたいという気持ちからEPAプログラムへの参加を決めた。

 日本に来る看護師候補生にとっては、 日本語の難しさと、 文化の違いなどが大きな壁。 受け入れる側として環境整備などのサポートが必要となってくる。 現在は、 午前中は整形外科病棟で看護助手として、 シーツ交換や患者の入浴の手伝いの仕事をこなし、 午後からは看護師長など医療スタッフの指導を受けながら勉強している。

 メイラニさんは 「患者さんと話をするのが楽しい。 日本で看護師になれるように頑張る」、 エスタウリナさんは 「毎日、 みんなに日本語を教わっている。 試験に合格して日本で働きたい」 と意気込みを見せている。 同院の松﨑院長(64)は 「2人とも頑張り屋で一生懸命。 仕事も勉強も助け合うことが大切。 合格できるように協力していく」 と話している。

 平成23年度、 県での看護師候補生の受け入れは5人。 同院の他、 那智勝浦町立温泉病院などがインドネシアとフィリピンから受け入れている。