和歌山市相坂で「ど根性イチゴ」

 和歌山市相坂の畑のそばで、コンクリートからど根性イチゴ が顔を出している。現在、赤い実を付けており、道行く人たちはほほ笑ましく見守っている。

 場所は、市立安原小学校(同市江南)北約400㍍。知的障害者通所授産施設ウイズ理事、相坂勲さん(69)が所有する畑の近く。昨年11月、相坂さんの義理の娘、麻奈美さん(32)と長男の恵汰(けいた)君(2)が、散歩がてらに畑を訪れた際、コンクリートから出ているイチゴの葉に気付いたという。

 同校や市立東中学校の通学路に面していることもあり、用心のため、「ふまないで」と書いた小さな看板を立てた。4月末に花を咲かせ、5月に入り、実を付け始めたという。

 畑では、10㍍ほど離れた場所でイチゴの栽培をしているが、勲さんは「イチゴの苗をこの近くに置いたこともないし、種が飛んでっていうのも考えにくいなあ」と首をかしげる。コンクリートのわずか2㌢ほどの隙間からたくましく育っており、雨風が激しい時など、葉が数枚に減った時もあったという。

 勲さんは「自然にここまで大きくなって、たいしたもんや。小学生もにこにこしながら見てるわ」と話している。