地元発信のとれたて情報満載 「みちしるべわかやま」

 8月に入り、夏真っ盛り。駅では大きなかばんを持った旅行客で活気付いている。旅に欠かせないのが旅行代理店の存在だ。先日、近畿日本ツーリストのとある営業所を訪れた際、あるパンフレットの存在に気付いた。

 地元発信のとれたて情報満載!! 「みちしるべわかやま」と書かれたオレンジ色のもので、 表紙には、パンダ、円月島、熊野古道、高野山などの写真が掲載されている。ページをめくると、通常、店頭でよく見る「南紀」「高野山」などと書かれたものとは違い、書店で販売されている旅行情報誌に劣らないボリューム。

 和歌山県全域を、「高野山龍神和歌山市和歌の浦加太」「白浜みなべ田辺すさみ」「熊野三山新宮南紀勝浦温泉太地温泉串本温泉」の3つのエリアに分け、それぞれ6㌻ずつ掲載。うち、その地域の情報と近隣の旅館やホテルの情報が3㌻ずつという構成だ。 詳しい地図も掲載されるなど、旅行当日も持って行きたくなる。 表紙の下部に書かれた「ご旅行の際、ご持参ください」の表記がそれを物語っている。

 このパンフレットは、近畿日本ツーリスト㈱が発行。 同社協定の旅館ホテル連盟和歌山支部や、和歌山県観光連盟などが協賛している。 和歌山版を含め、全国20エリア版があり、同社店頭などで配布されている。

 地元の人が地元の旅行パンフレットや情報誌を見ることは少ないかもしれない。 しかし、浅く広い情報ではあるが、自分の住む地域のことを知るきっかけにもなるし、 興味を持ち深掘りしたい地域の魅力を見つけることに有効であると感じる。 また、 例えばパワースポットや、人気動物園のような、旅行業界での流行と和歌山が持つ観光資源との関係を見つけ、それらを私たち住民が観光資源の一つだと認識していくことも大切だと思う。 
(次田尚弘/広島)