「近くても車で」 高齢者運転アンケート
県警が県内の高齢運転者を対象に行ったアンケート調査で、 近くに病院、 買い物先、 駅 (停留所) がある場合でも、 8割以上が移動には車かバイクを利用すると答えた。 公共交通機関を利用しない理由としては、 7割以上が 「車やバイクの方が便利」 と答えた。
将来、 免許を自主返納しようと考えている人のうち、 半数以上が返納後は 「家族の送迎に頼る」 と回答、 車が生活必需品になっている地域性が表れた。 どのような環境ならば免許返納を考えるかとの問いには、 「コミュニティバスの充実」 と答えた人が約3割で一番多かった。
アンケートは交通網が充実した和歌山市以外の自動車教習所12カ所で、 70歳以上の高齢者講習受講者1783人 (男1284人、 女495人) を対象に実施した。
県内の交通事故全体からみた高齢者事故の割合は、 平成14年の23・4%から昨年は30・9%にまで上昇。 昨年の高齢ドライバーの事故は1344件で、 安全不確認が原因とみられる事故は455件だった。
県警は 「県や各自治体にアンケート結果を資料提供し、 車がなくても生活できる環境の確立を目指すとともに、 運転に危険を感じた高齢者には、 加害者にならないように免許自主返納制度を利用してもらうように呼び掛ける」 と話している。