踊ってにぎわい15万人 ぶんだら・よさこい
和歌山市の真夏の風物詩「第45回紀州おどり『ぶんだら節』」と「おどるんや~第10回紀州よさこい祭り~」が3日、けやき大通りや本町通りなどで開かれた。同時開催となって5年目の今回は約15万人の人出でにぎわい、「おどるんや」は4日も続いて行われ、中心市街地は踊り子と来場者で埋め尽くされ、熱気に包まれた。
ぶんだら節 62連、約6600人が参加し、六番丁交差点から和歌山城西の丸広場までの約700㍍の区間を踊り、練り歩いた。
第1部はアップテンポな「ニューバージョンぶんだら21」にのせて15連が登場。第2部は、黒潮躍虎太鼓の迫力ある演奏と雑賀衆の火縄銃演武を合図に始まり、「正調ぶんだら節」に合わせて47連が躍った。各連はそろいの浴衣や衣装に加え、横断幕などのグッズで所属団体をアピールしていた。
また、45周年を記念し、伝統の「正調ぶんだら節」をレコーディングした日本民謡界を代表する歌手の一人、鎌田英一さん(72)がゲスト出演。生歌に合わせて「紀州おどり正調ぶんだら節保存会」連が、公園前で輪踊りを披露した。
おどるんや 3日間で過去最多となる101チーム約4000人が参加。パレードやステージで笑顔いっぱいに舞い、真夏の中心市街地をさらに熱く盛り上げた。審査の結果、銀賞(市長賞)には「紀州天下 華酔組」、金賞(知事賞)には「和歌山MOVE」、大賞には昨年に続き「紀州龍神」が輝いた。
10周年の祭りは大盛況のうちに幕を下ろし、主催したNPO紀州お祭りプロジェクトの杉谷和昭実行委員長(45)は「ようやく将来ずっと続いていく祭りになったんじゃないか。つらい時、『おどるんや』のために頑張れる、そんなみんなの小さなお守りのような存在になれば」。西平都紀子会長(50)は、「感無量。続けてこられたのは本当に地域とチームの皆さんのおかげ」と感謝し、「他府県に出た子どもも『おどるんや』の日には必ず帰ってくるような、しっかり経済効果のある祭りにしてみせます」と決意を新たにしていた。