和歌山県内最古の風景写真か 和大で発見

 和歌山大学(和歌山市栄谷)で、県内最古とみられる風景写真が見つかった。約135年前の明治12年ごろに撮影されたもので、同市吹上地区(現県立博物館、付属小中学校辺り)の師範学校の校舎が写し出されている。同大紀州経済史文化史研究所(紀州研)で開かれている企画展「師範学校の時代②―古写真が語る和歌山大学前史―」で24日まで展示されている。

 紀州研によると、同大教育学部の前身である師範学校時代を調査中、木箱に入った古写真など約70点を発見。師範学校や和中(現桐蔭高校)の校舎の写真は明治12年ごろに撮影されたもので、専門家によって県内最古のものである可能性が高いことが確認された。

 同学部「博物館資料実習」の授業で、藤本清二郎教授と学生8人が古写真を撮影し、パネルとキャプション(説明文)を作り、企画展で展示している。

 藤本教授は「明治10年代の師範学校周辺の風景が分かる写真。貴重なものなので多くの人に見てほしい」と来場を呼び掛けている。展示は平日の午前10時半から午後4時まで。11、12日は休館。

 問い合わせは紀州研(℡073・457・7891)。