古典芸能に親しむ 美里中で能楽公演
紀美野町の美里中学校(大西孝亮校長、生徒40人)で4日、能楽公演「囃子堂~この国のクラシックを聴く~」が行われ、生徒や地域住民らが一流の囃子方による気迫あふれる演奏を堪能。心を振るわせ、日本の古典芸術を楽しんだ。
京都を活動の中心にする能楽師囃子方の一般社団法人「京都能楽囃子方同明会」が来校。笛、小鼓、大鼓、太鼓の4者が気迫のこもる凛とした音を会場いっぱいに響かせた。
「ぃやー」「よっ」といった掛け声を発し、緩急激しい「養老水波之伝」、能楽囃子の真髄といわれる「獅子」の2曲を披露。生徒らは間近で繰り広げられる「本物」に感動した様子だった。
文化庁の「文化芸術による子供の育成事業」による巡回公演。事前にワークショップがあり、この日の公演では1、2年生各5人が「三番三」で共演し、「よー、ほっ、ほ」の掛け声とともに小鼓を打った。
この他、能楽の歴史紹介、各楽器の解説、掛け声や表現法の体験があり、生徒会長の折口幸祐君(2年)は「感動しました。貴重な時間を過ごせて、能楽を身近に感じられるようになりました」。共演した森下真悠子さん(同)は「難しかったです。もう少し声を出したかった。もともと興味があります。機会があれば見に行きたい」と笑顔を見せていた。