信愛短大に子育て交流ルーム 市と連携

和歌山信愛女子短期大学(和歌山市相坂)内に、子育て交流施設「ふれ愛ルーム木のおうち」がオープンした。保育科を設ける同短大と同市が連携し一般に無料開放しており、学生や教職員が地域の子育てに関わる学びの場としても活用され、子育て支援環境の充実が期待される。

同短大は文部科学省の平成25年度「地(知)の拠点整備事業」に選ばれ、県や市との連携で、子育てのしやすい住みよいまちをつくる「きょう育の和」活動を進めている。

校内に設けたきょう育の和センターはこれまで、毎月1回土曜日に親子が集い交流できる「子育て広場」を開催してきたが、平日にも親子のふれあいの場があればと、同所に毎週月・水曜日にふれ愛ルームを開設することになった。

森をコンセプトに、木の温もりが感じられる広々とした明るい空間が広がる。約170平方㍍のスペースには、木製の積み木や遊具、絵本などがたくさんそろい、市から派遣された保育士2人が常駐。子育てに関する相談に応じる。保育を専攻する学生が学びの場として利用する他、今後は職員による育児に関するミニ講座なども企画しているという。

主に未就学の子どもとその家族を対象に、子育て世代であれば誰でも無料で利用できる。4月中旬にプレオープンしており、一日約50人の親子が利用するなど好評という。

5月13日に同所でオープニングセレモニーが行われ、同短大の森田登志子学長が「日本の宝、和歌山の宝であるお子さんを、皆さんで協力しながら育てられる施設になれば」とあいさつ。尾花正啓市長らとテープカットで祝った。

生後7カ月の長男・禅君と訪れた同市吉礼の酒井仁美さん(26)は同校の卒業生といい、「家にこもりっきりだとしんどいので、同じくらいの子どもを持つお母さんと交流できていいですね」とにっこり。きょう育の和の芝田史仁センター長(47)は「子育てをするお父さんやお母さん、学生たちが互いに学び合う憩いの場にしたい」と話していた。

開館は月曜と水曜の午前10時から午後3時まで。問い合わせは同センター(℡073・479・1106)。

テープカットで祝う森田学長、尾花市長、芝田センター長(右から)

テープカットで祝う森田学長、尾花市長、芝田センター長(右から)