ユネスコ運動全国大会盛大に 和歌山市で
市民をはじめ関係者が全国から一堂に集う「第71回日本ユネスコ運動全国大会in和歌山」が6日、7日の2日間にわたって和歌山市民会館大ホールで開かれた。延べ約2000人が参加。子どもや平和、宇宙などをテーマに講演や事例発表、パネルディスカッションがあり、持続可能な社会づくりや平和について活発に意見交換。今後も世界の人々との会話を広げることを呼び掛ける大会宣言を採択し閉幕した。
大会は日本ユネスコ協会連盟などが主催。県内での全国大会開催は昭和51年以来、39年ぶりとなった。国連教育科学文化機関(UNESCO)創設70周年記念事業で、2015紀の国わかやま国体・大会文化プログラム事業として実施された。
今大会のテーマは「『持続可能な平和のために!』~“会話”を広げるユネスコ」。信頼の絆を結ぶ「会話」の重要性を提案するプログラムで展開された。
開会式では中国や韓国から来賓を迎え、日本ユネスコ協会連盟の松田昌士会長のあいさつに続き、県ユネスコ連絡協議会、和歌山ユネスコ協会の芝本和己会長が「大会テーマにあるように、国や地域、文化、宗教などを越えて、何気ない会話を重ねることが平和に結びついていくと考えます。10年後、20年後につながるような節目の大会になれば」とあいさつした。
子どもたちによる事例発表では、県立向陽中学校理科部の生徒が、日本ユネスコ協会連盟の第1回プロジェクト未来遺産に登録されている海南市の孟子(もうこ)不動谷でのチョウの研究について発表。水田の減少や里山の荒廃により、10年前に比べてチョウの数が激減したことをデータを交えて紹介した。
また、日本宇宙少年団和歌山分団の団員たちも、竹原秀也副分団長と共に活動報告した。
2日目には、平和の推進や紛争解決、環境保護、文化の継承や相互理解を図るため、地域や世界中の人々との会話を広げていく方針を盛り込んだ大会宣言を全会一致で採択。同宣言はUNESCO本部のイリーナ・ボコバ事務局長に届けられる。