新有権者の支持獲得を 高校生ら候補に質問
参院選は今回から18、19歳に有権者が拡大し、若者に政治をどう身近に感じてもらえるかが、支持拡大への最重要ポイントの一つ。公示直前、和歌山選挙区の3候補による公開討論会では、高校生らが日本や和歌山の政治課題について、3人に○×問題で考えを聞いた。各候補が若者に出した答えを紹介する。
討論会は20日、高校生や大学生ら新しい有権者を中心とする「わかやま夢スクール実行委員会」が主催し、岩出市宮のホテルいとうで開催。○×質問は計9項目用意された。
「和歌山にもっと大企業は必要か」の質問には3候補共に賛成で、経済や安全保障などの基本政策では対立している、無所属新人の由良登信候補(64)=共産・社民・生活推薦=と自民現職の鶴保庸介候補(49)=公明推薦=も「○」で一致した見解。大企業も必要とした上で、中小企業にも生産効率や技術などが高い企業がたくさんあり、誘致が必要などと、回答の主旨を補足した。
「日米同盟は外交・防衛で最も重要な関係か」の質問には、幸福実現新人の西本篤候補(46)が「戦後約70年が平和だったのは、日米同盟のおかげ。今後は、ロシアやインドなどとも手を組んでアジアの平和を守らなければならない」、由良候補は「日本の貿易は、米国よりもアジアの方が大きくなっているので、アジア重視にする必要がある」との考えを示した。
「国会議員の給料は多いと思うか」の質問には、現職の鶴保候補が一人「×」の回答。「何もしなかったら良い給料だが、活動費がそれなりにいるので、足りない状況になっている人がほとんどではないか」と理由を述べた。
討論会では多くの若者が3候補の見解に耳を傾けた。選挙戦を通じて、新たな有権者層への支持を最も広げられるのは誰か、注目される。