写真の美を探求 17日まで木国写友会展

写真クラブ「木国(もっこく)写友会」(島村安昭会長)の第81回展が17日まで、和歌山市本町のフォルテワジマ2階ギャラリーで開かれている。

同会は大正元年に創立。現在も活動するクラブとしては日本で3番目に古い歴史を持つ。会員6人が風景や静物、スナップや造形など32点を出品し、故島村安彦前会長の作品の他、昨年10月に急逝した島村不二夫さんの遺作「喜びの日」「阿形」も並ぶ。

ホタテの貝殻をマクロレンズで捉えた作品は神秘的で、まるで海底にいるような雰囲気。その他、厳かな能舞台や異国情緒漂う神戸、柔らかな光に包まれたポートレートなど、個性豊か。

30年以上カメラに親しみ、清水寺で撮影した石仏群を出品している安原重子さんは「前会長の島村先生の『正面から撮れ』という言葉が今も心に残っています。旅行先でも、作品を撮るんだという意識は常にあります」と話す。

ペンライトの軌跡を写したペンジュラム写真の第一人者・小野誠之さん(88)は「会員も高齢になってきましたが、各自テーマを掘り下げ、研究を重ねて、木国を支えるため作品を撮り続けています。興味のある方の入会もお待ちしています」と話している。

午前10時から午後5時(最終日は4時)まで。問い合わせは同所(℡073・488・1900)。

個性豊かな作品を楽しむ来場者

個性豊かな作品を楽しむ来場者