ふつうの人から、豊かになろう。 一人一人の幸福を目指して
アベノミクスは、円安と株高で一部の大企業とひとにぎりのお金持ちだけが得をする政策です。いずれ中小企業や国民の末端にもおこぼれが回ってくるから待っていなさいというトリクルダウン理論は実現しませんでした。
それどころか、株価を支えるために無理をした結果、今や上場会社の四分の一は筆頭株主が日銀と公的年金のGPIFという異常な姿になりました。マイナス金利のおかげで、銀行や保険会社は赤字で困っています。無理をして不動産業に貸しているので、ミニバブル状態になっています。バブル崩壊は、もうごめんです。
人口が減少し、成熟した経済の下で、いたずらに経済成長を目標にする政治には限界があります。成長を否定しているわけではありません。しかし、まずは国民一人一人の幸福を目標にする政治に変えるべきです。
私は、アベノミクスとは逆の「ふつうの人から、豊かになる」道を目指します。しかし、魔法の杖はありません。
今、子どもの6人に1人が貧困で苦しんでいます。子どもたちには、何の責任もありません。すべての子どもが同じように、必要な教育や医療を受けられる社会にしなければなりません。そうなれば、子どもたちの能力がそれぞれに花開き、結果として日本の力が強くなります。
その時に、所得が低くてかわいそうだから教育や医療を与えるというこれまでの考え方は改めるべきです。今の義務教育のように、すべての子どもが、権利として無償で現物サービスを受けられる社会にします。ですから、所得制限は付けずに、幼児教育や高等教育も無償になります。その財源は消費税で、みんなで薄く広く負担します。すべての人が負担し、すべての人が受益する社会です。これこそが、「ふつうの人から、豊かになる」道です。
今の日本は分断社会です。所得の高い低い、高齢者と若者、都会と地方。足の引っ張り合いをしています。本来、私たちの社会はお互いに支え合い、包み込むような温かさを持っていました。少し時間はかかるかもしれませんが、急がば回れです。子どもの教育や、若者の職業訓練などに投資をすると同時に、高齢者や障がいのある人にもやさしい、一人一人の幸福を目標にする政治に変えていきます。
ふつうの人から、豊かになろう。