思い出いっぱい 本町・明神小が最後の交流
和歌山市立本町小学校(同市住吉町、安井均校長)で25日、古座川町立明神小学校(同町一雨、速水直樹校長)との交流会が開かれ、両校の生徒が歌やゲームで交流を深めた。本町小が来年度から伏虎義務教育学校として統合されてしまうため、両校の交流は本年度で最後となる。
両校の交流は平成23年に起きた紀伊半島大水害で明神小が被害を受け、本町小が義援金を送ったことから始まった。現在は6月に、両校の5・6年生が潮岬青少年の家でキャンプを行った後、明神小で交流し、11月には明神小の全校児童が本町小を訪問するという、年2回の交流を行っている。
今回は明神小の生徒22人が本町小を訪れた。本町小の児童は「ようこそ!本町小へ」と書いたパネルを玄関で掲げて明神小を歓迎。その後、体育館で交流会が開かれた。
交流会では本町小の安井校長が水害の写真を児童に見せ「今いる人は水害のことを覚えていない人もいるかもしれないが、当時のことを知っていてほしい。最後の交流会なので、心に残る交流をしてほしい」とあいさつ。
児童は全員で「ビリーブ」を歌った後、1~4の数字が書かれた場所に移動し、鬼役の言う数字の場所にいた人が負けるというゲーム「4ナンバーズ」で盛り上がった。バディを組んだ両校の児童が「次はあっち!」と相談しながら走って数字の場所に集まっていた。
最後に明神小が「世界に一つだけの花」と「365日の紙飛行機」を合唱。速水校長は「夏のキャンプでもたくさん思い出をつくった。きょうは楽しいゲームや歌をありがとう」とあいさつした。
その後は各学年に分かれて一緒に給食を食べ、5限目の授業を受けた。
本町小5年の山本叶大君(11)と昇愛華さん(11)は「久しぶりに会えたのでうれしい。交流できなくなるのは寂しいけど、またどこかで会いたい」。明神小5年の山口ひなたさん(11)は「みんなとゲームができて楽しかった。明神小と違って本町小の周りは山がないと思った。これで会えなくなるのは寂しい」と少し残念そうだった。