高齢者の居場所づくり 担い手講座を冊子に
高齢者の外出推進などを目指し「地域の居場所づくり」に取り組んだ和歌山市の「地域福祉の担い手養成講座」の成果をまとめた報告書が完成した。A4判カラー、8㌻で1200部を発行し、市高齢者・地域福祉課で配布している。
同講座はことし7月から9月に5回に分けて開かれ、20~80代の市民ら41人が受講。地域資源を考えるワークショップや、実際にコミュニティースペース機能を実践している店舗などの見学の他、居場所となる施設開設のための初期投資や運営資金、情報発信の方法など、具体的に居場所を運営する方法までを学んだ。
7グループに分かれて取り組み、各グループは、カフェや健康体操、料理、柔道などの教室を開催する運営案を練り上げ、いくつかのグループで実際に実行する話も出てきているという。
市の高齢化の現状は、ことし6月30日現在、市内の全世帯17万2487世帯のうち高齢者世帯が7万8323世帯、独り暮らしの高齢者世帯が全高齢者世帯の43%に当たる3万3671世帯となっている。高齢者の中には、引きこもってしまい、誰とも会話できずに社会とのつながりが希薄になっているケースもあるという。
同課は「居場所や高齢者を支援する地域住民は、まだまだ足りていない現状がある。精神面や健康面などで、高齢者に健やかに暮らしてもらえるまちづくりのため、パンプレットを参考にして取り組んでいただけたら」と話している。