4500万円の被害阻止 28年県内の特殊詐欺
県警は19日、昨年県内で認知した振り込め詐欺など特殊詐欺の被害状況を発表。平成27年5月から実施している、金融機関での高齢者の高額出金を全件110番通報する制度により、被害を防止したケースは14件、4500万円にも上り、効果が表れている。同制度による金融機関からの通報は572件あった。
金融機関以外を含む振り込め詐欺の阻止件数は全体で66件(前年比28件減)、阻止金額は7766万円だった。県警生活安全企画課は「金融機関の窓口での110番通報などは迷惑に思うこともあるだろうが、詐欺被害阻止のために協力していただきたい」と話している。
件数増も金額減 県内の被害状況
特殊詐欺全体の状況は、認知件数が前年より7件増の63件だったが、被害額は前年比1億4838万円減の1億9820万円だった。
特に件数が増えた手口は還付金等詐欺で、認知件数は13件(前年比10件増)、被害額が1034万円(同915万円増)だった。一方、被害額が減ったのは架空請求詐欺で、認知件数は29件(同3件減)、被害額は1億4299万円(同1億3460万円減)だった。
特殊詐欺の検挙状況は、件数が42件(同2件減)で、検挙人員が35人(同24人増)。そのうち、だまされたふり作戦による検挙は、件数が7件(同3件増)、検挙人員が10人(同4人増)だった。