大輪の大賀ハス群生 有田で盆過ぎまで見頃
2000年以上前の古代のハスの種から広がった「大賀ハス」が有田市千田(ちだ)の鎌池(かまいけ)に群生し、大輪の花を咲かせている。
大賀ハスは昭和26年、ハス研究の第一人者である大賀一郎博士が縄文時代に咲いていたハスの種を発見し、発芽に成功させたもの。各地で株を増やし、愛好者が増えている。
鎌池は幅8㍍、長さ100㍍の池。近隣に住む佐原道敏さん(69)が、4年ほど前から自宅で大賀ハスの種子を発芽させ、約1年で丈1㍍程度に成長させた株を次々に移植。現在は、池全体を大賀ハスが覆っている。
「繁殖力は強いですが、発芽させるのは難しいですよ」と話す佐原さんは、厚く堅いハスの種子の皮をやすりで削り、水に約1週間漬けて発芽させ、その芽を、田んぼの土と水を入れた小さなポットで育てる。葉が大きくなったら、さらに大きな鉢に植え替えて成長させる。
佐原さんは「ハスの花を観賞した後は、すぐそばにある野井観音堂にも立ち寄ってほしい」と話し、丹精込めた大賀ハスをきっかけに、多くの人が訪れることを願っている。
訪れた人は、咲き誇るピンクの花の濃淡の美しさ、大きな葉や群生の迫力などを楽しんでいる。
花は午前中に開花し、8月中旬まで楽しめる。