桐蔭の蟹井君が主審 少年サッカー県大会

26日に行われる全日本少年サッカー大会県大会の準決勝、決勝で和歌山県立桐蔭高校2年生の蟹井太陽君(17)が副審と主審を務める。同大会では史上最年少の主審となり、蟹井君は「選手が力を発揮できる、『審判を任せて良かった』と思ってもらえる判定ができたら」と話している。

サッカーのレフェリー(審判員)は、日本サッカー協会主催の試合で主審ができる1級から都道府県サッカー協会の支部、地区協会、市町村傘下の団体などが主催の試合で審判を務める4級まであり、都道府県サッカー協会の審判員取得講習会を受講し、昇級試験を受け、合格すると資格が得られる。

蟹井君は小学6年生の時、担任の先生だった現在1級審判員の花川雄一さんから話を聞き、審判に興味を持った。中学2年で4級を取得し、3年で3級を取得。ことし8月に2級の筆記試験に合格し、来年3月の実技試験に向けてトレーニングを積んでいる。

県サッカー協会に所属し、県内の審判と一緒にトレーニングしたり、実際に試合で審判の技術を磨いたりする日々を送る。県外の試合でも審判を行っており、2年連続で全日本少年サッカー大会に県代表審判として参加。ことし8月に静岡で開催されたU―12のトレーニングセンター参加選手と指導者が一堂に集まるフットボールフューチャープログラムにも県代表ユース審判として参加した他、中学生、社会人、シニアと多様な年齢区分の試合で審判を務め、100試合以上をジャッジしてきた。

審判は試合中の選手を裁くだけでなく、試合前の用具や芝生の確認、試合後の報告書作りに加え、けが人が出た場合は処置の判断を下すなど、選手が実力を発揮し、円滑に試合を運ぶのも役割の一つ。蟹井君は「選手が自分のサッカーをして、良いゲームができるようにするのが審判のやりがい」と話す。選手が活躍するための試合進行の土台になろうという精神から、蟹井君は秋には生徒会長に就任した。

蟹井君は「まずは2級を取って、1級でJリーグのレフェリーをして、国際審判員になって、ワールドカップのフィールドで笛を吹きたい」と大きな目標を語っている。

「良いゲームができるように」と蟹井君

「良いゲームができるように」と蟹井君