駿河屋に展示コーナー 和大生が企画参加
和歌山県和歌山市の老舗和菓子メーカー、㈱総本家駿河屋の新本社工場(同市小倉)に設置する展示コーナーの設営に和歌山大学で学芸員資格の取得を目指す学生が参加し、11月30日に同大学図書館で企画会議が開かれた。
教養科目「博物館実習Ⅰ」の一環で、教育学部と観光学部の3年生10人が受講。コーナーに飾るパネルのテーマも考案した。
新工場は来年2月に竣工予定。製造ラインの見学と同社の歴史や貴重な資料が見られる展示ブースが設置される。展示にあたり、見せ方や内容について大学に協力を依頼したことをきっかけに企画が始まった。
2回目となる今回の企画会議では、科目を指導する橋本唯子准教授、同社総務部の河合正規部長と宮崎敦司さん、夏季企画展で駿河屋の菓子木型の特集展示を手掛けた市立博物館の山下奈津子学芸員も参加し、学生にアドバイスを送った。
パネルは「駿河屋について」「和歌山にとっての駿河屋」、そして年表の三つのテーマで構成。前回の授業で駿河屋の歴史を学んだ学生はテーマごとにグループに分かれて資料を調査し、パネルに掲載する内容を考えた。
河合部長は「若い人に歴史を伝えられるありがたい機会をもらえた。出来上がった展示を通してさらにいろいろ考えていきたい」、観光学部3年の長森真歩さん(20)と重岡美香さん(21)は「ようかんの製法は駿河屋が確立したのに驚いた。自分たちの知ったことを伝え、たくさんの人にできるだけ分かりやすく、『そうなんだ!』と思ってもらえるような展示にしたい」と話した。
パネル展示は来年1月末に同大学図書館で行い、その後新工場で公開する予定。