手錠、腰縄の入廷やめて 近弁連が決議採択

1日に和歌山市内で開かれた近畿弁護士連合会(近弁連)の大会で、刑事裁判で被告が入退廷する際に手錠と腰縄を使用しないよう裁判所などに求める決議が採択された。

刑事裁判では、勾留中の被告が手錠や腰縄をつけて入廷し、裁判官の指示で解錠されている。裁判員裁判では裁判官や裁判員が入廷する前に手錠と腰縄を外し、裁判員らにあらかじめ被告が犯人という予断を与えることを防ぐ運用がされているが、傍聴人や親族に手錠腰縄姿を見られることから、弁護士の間で無罪推定の原則に反し、被告の尊厳を傷つけるとして批判が上がっていた。

同日に市内のホテルで開かれた記者会見には、日本弁護士連合会(日弁連)の中本和洋会長も出席し、「時宜に適した取り組みだ」と近弁連の取り組みを高く評価。和歌山弁護士会の畑純一会長は「私たちもこれまで問題を感じていなかったと反省している。法廷で裁判官に申し入れるなどの取り組みを行っていきたい」と意気込みを示した。大会には弁護士ら約220人が参加した。

記者会見する中本会長

記者会見する中本会長