警報で早めの行動を 市民防災大学で気象台

防災とボランティア週間(15~21日)に合わせて21日、和歌山県和歌山市八番丁の市消防局庁舎で市民防災大学講座が開かれ、100人以上が災害への知識を深めた。

毎年1回開催され、今回は昨年10月の台風21号で市内でも被害が出たことなどから、気象警報や地域コミュニティの取り組みについて講義が行われた。

和歌山地方気象台気象情報官の松田格さんは「和歌山市の気象と防災気象情報」の演題で講演。昨年の台風をはじめ過去に和歌山市で起こった水害と警報の見方を説明した。

市内の水害は、大気が不安定になる前線と台風の両方の影響を受けて発生しており、松田さんは大雨の時の天気予報の用語を解説。大雨警報にも土砂災害と浸水害の2種類があることや、「強い雨」と「激しい雨」の違いを説明した。

重大な被害が起こると予想される特別警報についても話し、気象台のホームページから警報の危険度の見方を紹介。特別警報が出てからの避難では間に合わない場合もあり、警報の段階で避難しておく必要があると訴えた。松田さんは「災害が起こってからでは遅い。ハザードマップや気象台のホームページで防災情報を知り、早めの行動を取ってほしい」と話していた。後半は和歌山大学災害科学教育研究センターの教育研究アドバイザー、中筋章夫さんと西山東地区防災会要援護者対策部長の川上清彦さんが「災害に備え地域コミュニティを強くするための取り組み」について話した。

防災気象情報を解説する松田さん

防災気象情報を解説する松田さん