県内小は6年連続全国超 体力・運動能力調査
全国の小学5年生と中学2年生を対象に、文部科学省が実施した本年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」の結果概要で、和歌山県の小5は男女とも6年連続で全国平均を上回った。一方、中2は男女とも全国平均をわずかに下回る結果となった。県教育委員会健康体育課は「結果を分析した上で、保健・体育授業のより一層の充実を図っていきたい」と話している。
同調査は4月~7月に全国の小学校、特別支援学校小学部の5年生と、中学校、特別支援学校中学部の2年生を対象に実施。小5は全国で2万137校、106万3693人(県内234校、7667人)、中2は1万589校、102万2561人(同126校、7240人)が参加した。
小学生、中学生ともに握力や上体起こし、長座体前屈、反復横とび、50㍍走など8種目の競技とアンケートを行った。
各10点、8種目の体力合計点で調査。平均は小5男子が55・02(全国平均54・16)、同女子が56・74(同55・72)、中2男子が41・72(同41・96)、同女子が49・75(同49・80)で、小5はいずれも全国平均を上回った。
種目別では、どの世代の男女も握力、長座体前屈、反復横とび、ソフトボール(ハンドボール)投げで全国平均を上回った。一方で、50㍍走、立ち幅とびは全国平均を下回り、中2は男女とも上体起こし、持久走・20㍍シャトルランでも下回った。
体力・運動能力向上の要因として、県教委はきのくにチャレンジランキング事業の活用促進や各種体力アップ事業、体育・保健体育授業の充実などを挙げている。小学生は長座体前屈や20㍍シャトルランなどの体力合計点で過去最高値を記録。伸び悩みが見られていた男子は改善、同女子は引き続き向上傾向にあると成果を分析している。
中学生は男女とも都市部で低下が目立ち、男子の走力や瞬発力で全国平均と差が広がっており、今後は男女のバランスの取れた体力向上、体育授業の充実を図る。また「運動する子ども」と「運動しない子ども」の二極化については幼少期から運動に親しむ資質を育成し、改善を進める。