卒業生が集う場所に 本町小の閉校記念碑
2017年3月末に閉校し、跡地には来年4月、和歌山信愛大学が開学することが決まっている和歌山市立本町小学校(住吉町)の閉校記念碑が完成し、8日に本町公園で除幕式が行われた。
同校は県内で最初に開校した始成国民学校を前身とし、1947年に本町小学校の名称となった。算数教育の研究に長年取り組んできた他、全国で2番目に早い交通少年団の結成、古座川町立明神小学校との交流活動などを行っていた。昨年3月、伏虎中学校、雄湊小学校、城北小学校とともに閉校となり、新たに県内初の小中一貫校、伏虎義務教育学校に統合された。
記念碑は閉校時の育友会が学校への感謝の思いを込め、県外へ巣立った卒業生のよりどころとなるようにと設置を提案。市の資金援助を得てことし1月に同公園内に完成した。記念碑は金属製で、校歌や学校の歴史が記されている。小学校敷地内にあった開校50周年モニュメントと始成小学校の顕彰碑もともに同公園へ移設された。
元育友会会長の前田敏宏さんは「記念碑、顕彰碑、モニュメントとともに学校の歴史と功績が語り継がれていくでしょう。本町小学校で学んだ人が戻ってきたときに、歴史を振り返る懐かしい場所になれば幸いです」とあいさつ。元校長で本町幼稚園の安井均園長は「『筋道を立てて考える、粘り強く考える』という本町の考え方は、伏虎義務教育学校にも受け継がれていると思う。本町の思い出がよみがえる場所になってほしい」と祝辞を述べた。
式典では伏虎義務教育学校吹奏楽部によるステージもあり、「津軽海峡冬景色」や「ダンシング・ヒーロー」などを演奏した。