県内12月の倒産8件 負債総額16億8200万円 

東京商工リサーチ和歌山支店がまとめた昨年12月の和歌山県内倒産件数(負債総額1000万円以上)は前年同月より4件多い8件、負債総額は16億500万円増の16億8200万円で、いずれも12月として過去10年間で3番目に多かった。

負債額は1000万円以上5000万円未満が5件、1億円以上5億円未満が2件、10億円以上が1件で、原因は「販売不振」が6件、「他社倒産の余波」「既往のシワ寄せ」が各1件で、不況型倒産は7件だった。

業種別ではサービス業他が4件、製造業が2件、小売業と運輸業が各1件。地域別では海南市が4件で最も多く、和歌山市、田辺市、新宮市、東牟婁郡で各1件発生した。形態別では、破産が7件、特別清算が1件で、5カ月連続で私的倒産はなかった。

同支店は、金融機関の積極的で柔軟な貸し出し姿勢などの金融支援が倒産を抑制し、9カ月連続で一桁台の低水準となり、急激に増加に転じることはなさそうとする一方、「消費税10%への増税を控え、需要や消費動向に変化が出る懸念が現実的となるため、経営体力の弱い企業を中心に楽観視はできない状況が続くものとみられる」と分析している。