勇壮な武者など表現 粉河祭だんじり幕展示
毎年7月末に行われる「粉河祭」のだんじりを彩る色鮮やかな幕が、和歌山県紀の川市粉河地区の旧旅館・三笠館2階で展示されている。24日までの土・日曜日と祝日。
粉河祭のだんじりに使われる刺しゅう幕には、土台部分を飾る水引幕と上部を飾る行灯(あんどん)幕、傘幕がある。JR粉河駅から粉河寺にかけて続くとんまか通りをひな人形で彩るイベント「粉河とんまか雛通り」の一環として毎年幕を展示しており、今回は北町と上の段の両地区の幕を見ることができる。
幕には戦いで奮戦する武者たちの様子が描かれており、16世紀後半に羽柴秀吉と柴田勝家が現在の滋賀県で激突した賤ヶ岳(しずがたけ)の戦いの様子を描いた幕では、馬にまたがり、やりや刀を手にした武者たちが至近距離で格闘する様子が表現され、訪れた人は「勇ましい」「臨場感がある」「刺しゅうの色も鮮やかでまるで実際の合戦を見ているかのよう」などと驚きの声を上げていた。
同祭当日のにぎわいの様子を撮影した写真も展示されており、ガイドを務める土井康雄さん(80)は「こんなに色鮮やかで精巧な幕があったのかと驚かれる方も多いです。この機会に粉河祭のことを多くの人に知っていただけたら」と話している。
入場無料。午前10時~午後4時。問い合わせは粉河とんまか雛通り実行委員会(℡0736・73・3591)。