過去2位3461万人 18年県の観光客入込好調
2018年の和歌山県への観光客数は、前年比2・6%増の約3461万9000人となり、1959年(昭和34)以降の調査で史上最高を記録した16年に次ぐ過去2番目の数字だったことが、県の観光客動態調査(速報値)で分かった。日帰り客数は前年比2・2%増の約2920万8000人、宿泊客数は同4・7%増の約541万1000人で、いずれも前年を上回った。
観光振興課によると、「水の国、わかやま。」キャンペーンやサイクリング王国わかやま、わかやま歴史物語など、周遊を促進する取り組みが増加の要因だという。串本町に宿泊施設がオープンしたことで、同町の宿泊客数は前年比約2倍となる44万5526人を記録。アドベンチャーワールドの赤ちゃんパンダ「彩浜(さいひん)」の誕生や、熊野本宮大社御創建2050年を記念した事業も集客に影響したと分析している。
外国人宿泊数は、大阪の宿泊施設の増設に伴い、17年は減少。18年は新たなターゲット市場の拡大や中国の地方部へのプロモーション展開が実を結び、前年比0・7%増の約47万9000人となった。
一方、西日本豪雨や相次いだ台風などの自然災害、白浜町や那智勝浦町の大型宿泊施設のリニューアル工事などが影響し、一部地域の宿泊数減少につながった。
同課は「自然災害の影響を受けた中、県内周遊を促進する取り組みの成果が出た。引き続きキャンペーンなどに取り組んでいく」と話している。