梅酒スパークリング
前号では、県内産の梅酒とカルピス、炭酸水を混ぜ合わせた「カルピス梅酒」を取り上げた。今週も炭酸が味を引き立ててくれる「梅酒スパークリング」を紹介したい。
梅酒スパークリングは梅酒とスパークリングワインを混ぜ合わせたもの。梅酒ソーダでも爽やかな梅の風味を感じるが、ワインを使うことでさらにフルーティさが増す。炭酸水などで薄めないことから、しっかりしたアルコールを感じながらもさっぱりとした後味は、食中酒としても楽しめる。
ここ数年でスパークリングワインの人気が高まり、その産地や炭酸の強度、甘さや辛さなど、さまざまな種類が用意されてきた。今回筆者が使用したのはスペイン産のやや甘口タイプ。昨今の蒸し暑さ故に少々強めの炭酸が入ったもの、爽やかさを重視した梅酒は酸味が少なく淡麗のものを選んでみた。
ポイントはグラスに氷を入れないこと。強めのアルコール度数を楽しむため味を薄めないようにする。あらかじめグラスを冷蔵庫で冷やしておくことで、カクテルの基本である酒を入れる前に器を冷やすという先人の知恵を忠実に守る。また、炭酸が逃げづらいよう口径が小さく背の高いグラスを選ぶのがお薦め。
特筆すべきことはその後味。甘さが苦手な方には苦痛かもしれないが、梅酒ならではの甘みがしっかり残る。ついつい何杯も飲みたくなってしまう逸品。アルコール度数が高めなので、くれぐれも飲み過ぎにご注意を。
スパークリングワインの選択、炭酸の強さにより、同じ梅酒でもさまざまなアレンジが効く。夏に限らず年中楽しめるオリジナルのカクテルに挑戦してみては。 (次田尚弘/和歌山)