浴衣姿で涼を呼ぶ 伊太祁曽神社で打ち水

全国各地で厳しい暑さに見舞われるなか、日本伝統の「打ち水」で気温を下げて涼を取る「打ち水大作戦」が7月31日、和歌山県和歌山市の伊太祁曽神社(奥重視宮司)で行われた。

打ち水でエアコンなどの消費を抑える全国的な取り組みで、国連の持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みの一環にもなっている。和歌山城西の丸広場でキックオフイベントが行われ、8日までに市内7カ所で一斉打ち水が行われる。ことしは㈱湊組の協賛で紀州材の桶が用意され、より風情のある打ち水となった。

同神社では半年分のけがれを払う茅輪祭(ちのわまつり)で実施。会場で浴衣の着付けを行った「紀州小町の会」メンバーら浴衣姿の参加者ら70人が水をまいた。

奥宮司は「一時期は打ち水大作戦も衰退した時期があったが、またいろいろなかたちで参加してくれる人がいてくれてうれしい。暑さへの思いを水にまいてもらいたい」とあいさつ。

参加者は桶に入れた水を手やひしゃくでまいていった。県内の打ち水大作戦では紀州産のヒノキオイルの入った水が使われ、水をまいた後の境内はヒノキの香りに包まれた。

市立山東小学校3年生の吉田結陽さんと海南市立北野上小学校4年の久保田和奏さんは「水をたくさんまけて楽しかった。ヒノキの匂いがして涼しくなった」と話していた。

参加者は涼しくなった神社をお参りし、茅輪を3回くぐって厄払いをしていた。

涼を取ろうと水をまく参加者ら

涼を取ろうと水をまく参加者ら