災害の救護へ寄付 文協茶道部が日赤県支部に

和歌山文化協会茶道部(永岡一惠部長)は6日、地震や台風などの災害時の救護活動に役立ててもらおうと、このほど開いた茶会の収益の一部10万円を日赤県支部(和歌山県和歌山市吹上)に寄付した。

1日に市内で開かれた「第10回チャリティー花寄(はなよせ)茶会」には、約350人が来場した。同部はこれまでも社会福祉に対して寄付を行ってきたが、大規模な災害が相次いだことから、2014年からは県支部への寄付を続けている。

同日、永岡部長と同協会会計監査で部員の喜多誠一さんが
県支部を訪れ、髙瀨一郎事務局長に手渡した。

寄付金は他府県への災害救護活動や、救護班員の育成・研修、毛布や医療品などの備蓄品の購入費など、県支部の活動資金として活用されるという。

永岡部長は「茶や花を楽しみ心を和ませることができるのは、日常が日常として穏やかにあるからこそ。災害が多い中、文化活動を通じて少しでも力になれればうれしい」と思いを寄せた。喜多さんは「会員をはじめチャリティーに参加してくれた皆さんの思いは一つ。これからも気持ちを積み重ね活動を続けたい」と話した。

県支部では、近い将来必ず発生するとされる「南海トラフ地震」に対して、必要とされる救護を迅速に行うため、物資の整備や人材育成などの体制を整える活動を日々進めている。髙瀨事務局長は「私たちの活動は皆さまの善意によって成り立っており、このような支えは大変ありがたい。備えに、『これでもう十分』というラインはない。必要な物をしっかりと見極めて活用させていただきたい」と感謝を述べた。

髙瀨事務局長㊧に寄付金を手渡す永岡部長㊥

髙瀨事務局長㊧に寄付金を手渡す永岡部長㊥