高齢者の事故防止へ 県警と生保協会が協定
高齢者の交通事故防止のため、和歌山県警と生命保険協会県協会(会長=関戸正浩住友生命保険相互会社和歌山支社長)が覚書を締結し、9日に和歌山市の県警本部で調印式が行われた。高齢者の交通事故防止に特化した協定を同協会と県が締結するのは全国で初めて。
県内では、交通事故が17年連続で減少している一方、高齢者が関係する事故は全体の3割で推移。交通事故死亡者に占める高齢者の割合が6割を超え高水準になっていることから、高齢者と接する機会の多い団体の協力を得て事故防止を図ろうと締結。
同協会とは2017年に特殊詐欺被害防止に関する協定を締結している。今回の協定では、加盟する18社の職員が顧客を訪問した際に、反射材の着用や自転車の交通ルールを記したリーフレットを配布する。また、アドバイスカードをもとに、職員が車の運転や免許証の自主返納などについて説明する。リーフレットは季節ごとに発行する。
協定書にサインした檜垣重臣本部長は「協会と締結できたのは心強く、多くの高齢者に指導でき、大きな意義がある。活動を通して事故を減らせたら」、関戸会長は「高齢者の交通事故防止は社会全体で取り組まなければならないテーマ。県民が安全、安心に暮らすため、全職員が使命感を持ち、活動に取り組んでいきたい」と話した。