県立学校12日まで休校 時差通学など県が方針
和歌山県は7日、新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、県立学校を今月12日まで一斉休校すると発表した。市町村や私立学校に対しても同様の措置を要請している。13日以降については感染状況などを踏まえ判断する。仁坂吉伸知事は7日の定例記者会見で「(8日から)再開するつもりで準備してきたが、今週いっぱいは様子を見る」と述べた。
県は休校の理由として、県内で確認される感染者数が増加傾向にあることや、大阪府が新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき緊急事態宣言の対象区域となる見込みであり(7日正午現在)状況を注視する必要があることなどを挙げている。
仁坂知事は学校について「ある程度人が集まる宿命があり、通学を伴う。大阪から和歌山の学校にたくさんの子どもが通っている」と感染のリスクがあるとし、生徒や保護者から学校の再開延期を求める投書が多く寄せられていることを明かし、「再開しないでくれという声がたくさん届いている。読んで胸を打たれた」と述べた。
県は今後学校が再開した際の対応や、保護者に求めることなども発表。保護者には毎朝子どもの体温を測り、結果を健康観察票に記入して学校に提出することや、生徒同士の密集を避けるために可能な限り弁当を持参させることなどを求める。学校は公共交通機関を利用する際などに多くの人が密集する事態を避けるため、時差登校の工夫をする他、部活動は原則校内での短時間の練習にとどめ、接触度の高い活動や練習を行わないとしている。また、登校に不安があり家庭での学習を希望する場合は相談に応じるとしている。
県の方針を受け、宮﨑泉県教育長は7日午前に県庁で報道陣の取材に対応。子どもたちへのメッセージとして「カラオケやゲームセンターなど(接触が)密になるところは避けていただき、家庭で自習や読書をしたり、外の広いところで運動したりしてほしい」と呼び掛けた。