引き続き大雨の恐れ 土砂災害に厳重警戒を

停滞した梅雨前線の影響で、和歌山県内では6日から9日にかけて局地的に激しい雨が降り、9日正午現在、各地で土砂崩れなどの被害が出ている。気象台によると、西日本では12日ごろまでは大雨が続く恐れがあるといい、土砂災害や河川の増水・氾濫、低い土地の浸水に厳重に警戒するよう呼び掛けている。

県のまとめによると、紀の川市西川原で住宅裏の斜面で土砂崩れが発生し、2階屋根部分が欠損した。同市東三谷で市道脇のアスファルトが陥没し、通行止めに。同市中畑では橋が崩落した。有田川町二澤地区で発生した土砂崩れによる11世帯16人の孤立状態は、8日午後1時25分ごろに解消された。

紀美野町や田辺市、有田川町、日高川町の4市町村の計9004世帯1万7796人を対象に避難準備・高齢者等避難開始情報が出され、海南市では12世帯14人が自主避難した。

有田川町遠井では落石が道路をふさぎ、引き返す車も見られた。通り掛かった男性は「あまりの岩の大きさにびっくりしました。これが落ちてくるなんて、恐ろしい」と話した。

紀美野町と有田川町にまたがる生石山の山頂付近の林道でも、倒木と土砂崩れが発生。付近を知る男性によると、同所は過去の台風による土砂崩れで、一部の土砂や岩などの撤去作業中だったという。

 

大きな岩が道をふさいだ(有田川町遠井、7日正午ごろ)

 

濁った水が道路に流れ込み、倒木も(生石山の山頂付近、8日正午ごろ)

 

アスファルトが陥没(紀の川市東三谷、9日午前10時30分ごろ)