「感染の第2波」と認識 県内で新たに3人
和歌山県は17日、和歌山市の訪問介護ヘルパーの40代女性、同市の県立高校の10代女子生徒、海南保健所管内の会社員の20代男性の3人が新たに新型コロナウイルスに感染したことが確認されたと発表した。9日以降、県内は新規感染者が続いており、県福祉保健部の野㞍孝子技監は「感染第2波と捉えている」との認識を示し、県民に改めて感染防止対策の徹底を呼び掛けた。
40代女性は14日の勤務後から発熱と全身の倦怠感があり、近隣の医療機関を受診。15日には関節筋肉痛が加わり、熱も上がり、別の病院を受診し、PCR検査で陽性となった。
13、14日は勤務しており、家族や仕事での訪問先の合わせて16人を検査する。
同居家族が大阪市内の専門学校に通学し、同校で感染者が出ていることから、感染ルートは大阪とみられている。
女子高校生は13日の下校後に発熱があり、近くの医療機関を受診。15日に検体を採取し、感染が確認された。13、14日は登校しており、登校前に測って学校に報告した体温は両日とも平熱だった。
学校ではマスクの着用や3密の防止、換気などの対策を行っており、PCR検査の対象はクラスメートや教職員ら約40人となっている。
学校は消毒などのため20日まで休校とし、検査の結果を踏まえて21日以降の対応を決める。
男性会社員は14日から発熱や鼻水、鼻詰まりの症状があり、16日に医療機関を受診し、陽性が判明した。11、12日に大阪市内で友人2人と一緒に飲食、宿泊をしており、症状があった14、15日には大阪府内の勤務先で働いていた。
3人の病状はいずれも安定しているという。今回を含め県内の感染者は累計87人となり、現在14人が入院している。
17日夕方に記者会見した野㞍技監は「人の動きに伴って感染者が増加している。県外からの持ち込みとみられる例が増え、大変危惧している」と述べ、今回も発熱などの症状がありながら出勤していた事例があったことから、改めて、症状があれば勤務や外出をしないよう県民に呼び掛けた。