1人から1.2人に感染 県内コロナまとめ
和歌山県内の新型コロナウイルスの感染状況について、最初の陽性者1人が平均1・2人に感染させていることが県のまとめで分かった。同居家族は検査者数に対する陽性率が高く、家族内の感染予防対策を取るよう、県は呼び掛けている。
県内で感染者が初めて確認された2月13日から8月10日までに県内で検査を行った人を対象に調査したところ、最初に陽性が判明した84人から二次感染した人は74人、三次感染以降は27人だった。
二次感染以降の計101人のうち、同居家族は46人、その他友人などが55人。1人の陽性者から感染した人数は、同居家族が0・5人、その他が0・7人で、その他の方が多いものの、検査者数に対する陽性率では、その他の2・1%に比べ、同居家族は18・3%と非常に高く、家族内の予防が重要であることを示す結果となった。
新型コロナウイルスは感染者の鼻咽頭や唾液、便などに存在し、同居家族内では食事を一緒にしたり、会話をしたり、同じ空間に長時間いることが多く、風呂やトイレなどを共有することから感染が広がりやすい。
県は、家族に発熱やせきなどの風邪症状の人がいたら、コロナかもしれないと考え、症状のある人については、家の中でもマスクをする▽別の部屋で過ごす▽家族とは別の場所や時間に食事をする▽風呂には家族が入ってから最後に入る――などの点に気を付け、部屋の換気をし、家族全員がこまめに手洗いをするよう呼び掛けている。
県福祉保健部の野㞍孝子技監は「マスクはできれば家族全員が着けてほしいが、熱中症の恐れもあるため、エアコンの使用などで室温には十分注意してもらいたい」と話した。
また、友人同士が長時間の飲食・飲酒やカラオケ、ドライブなどをして集団感染につながった事例から、マスクの着用や換気、消毒を徹底し、オンライン会食などの方法も検討するよう求めている。