混雑ランプで協定 和市とロコガイド、本社
和歌山県和歌山市は8日、市役所窓口の混雑状況をリアルタイムに伝えるシステム「混雑ランプ」の導入にあたり、システムを提供する㈱ロコガイド(東京都港区、穐田誉輝代表取締役)、市民への広報活動などで協力する㈱和歌山新報社(和歌山市福町、津村周社長)と、ICT(情報通信技術)を活用した地域情報発信に関する連携協定を締結した。
混雑ランプは、窓口の混雑状況を信号機のように3色で市ホームページに表示し、青は「空き」(待ち時間の目安20分以内)、黄は「やや混み」(同20~60分)、赤は「混み」(同60分以上)を表す。新型コロナウイルス感染拡大防止対策として、スマートフォンなどで事前に確認し、混雑時の来庁を避けることで、市民が「密」になることを防ぐ。
地域情報のウェブサイトやアプリなどを運営するロコガイドが、チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」で無償提供を始めたサービスで、約2万店で利用されている。自治体での活用も始まり、和歌山市には和歌山新報社が紹介し、10日から西日本で初めて導入する。
協定締結式は市役所で行われ、尾花市長と津村社長、東京からオンラインで出席した穐田代表取締役の3人が協定書に署名。穐田代表取締役が映るモニターの隣に尾花市長、津村社長が並び、記念のカメラに収まった。
尾花市長は、市役所窓口の他、市内7カ所のサービスセンターにも混雑ランプを導入することにふれ、「市民が良い時間、場所を選び、混雑を避けてサービスを利用してもらえる」と話し、さらに市職員がランプの状況を確認することで、意識の向上や事務の効率化にもつながると期待した。
穐田代表取締役は、コロナの影響で生活の「安心」が重要となる中、混雑ランプの利用推進に意欲を示し、「和歌山市民の皆さんが賢く、楽しく、安心して暮らす手伝いができればうれしい」とあいさつ。津村社長は、市民への混雑ランプの周知に力を入れるとし、協定を機に「3者が得意とするものをそれぞれ生かし、新しい市民生活の日常に貢献したい」と話した。
市が混雑ランプを導入する窓口は、各種申請や証明書の交付などの業務をしている本庁舎1階の市民課、国保年金課、東庁舎1階の保険総務課(高齢者医療班)、障害者支援課、生活支援第1・2課、同2階の介護保険課、高齢者・地域福祉課、こども家庭課、保育こども園課、市内7カ所のサービスセンターとなっている。